大動脈弁狭窄症

全身から心臓に戻ってきた血液は、最終的に左心室から大動脈を通って再び全身に送り出されていきます。左心室から大動脈への出口にある弁は『大動脈弁』と呼ばれ、何らかの原因でこの弁の開きが悪くなって左心室から大動脈への血流が障害されるようになった状態が『大動脈弁狭窄症』です。

狭窄の程度が軽ければ無症状のことが多いですが、進行してくると以下のような症状をきたします。

・失神
・胸痛
・息切れ、呼吸困難
・浮腫
・食欲不振

⚫︎心臓超音波検査
大動脈弁狭窄症の有無に加えて、狭窄の程度による重症度を調べます。

⚫︎血液検査
BNPと呼ばれる心不全マーカーを測定することで心不全の程度を調べます。

⚫︎胸部レントゲン検査
心拡大・胸水・肺うっ血の有無など心不全兆候がないかどうか調べます。

⚫︎心電図検査
不整脈などの合併がないかどうか調べます。

⚫︎薬物治療
利尿剤内服などによる心不全治療を行います。

⚫︎手術療法
開きが悪くなった弁を機械弁あるいは生体弁に取り換える大動脈弁置換術を行います。
手術のリスクが高い方の場合はカテーテル治療が選択されることもあります。

大動脈弁狭窄症が疑われる場合には、当院で心臓超音波検査などを行なって診断することが可能です。
手術療法が必要な場合には、当院の提携医療機関あるいは御希望される医療機関へご紹介いたします。