いしだ内科ハートクリニック|内科・循環器内科

いしだ内科ハートクリニック

狭心症

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《狭心症とは?》

心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしています。これにより各臓器は活動に必要な酸素や栄養を得ることができますが、心臓自体も酸素や栄養がなければ十分な機能を果たすことができなくなります。

この心臓に血液を供給している血管を『冠動脈』といい、右冠動脈ならびに左冠動脈(前下行枝、回旋枝)によって心臓は栄養を受けています。この冠動脈が狭くなって心臓に十分な血液が供給されなくなる病気が『狭心症』です。

《症状》

狭心症の主な症状は以下の通りです。

・胸痛
・心窩部痛
・胸部違和感
・胸部圧迫感
・のどの痛み
・左肩や左腕の痛み
・奥歯の痛み

《狭心症のリスク》

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狭心症のリスクは以下の通りです。リスクをお持ちの方で上記のような症状がある方は狭心症の可能性を考えなくてはいけません。

・糖尿病
・高血圧
・脂質異常症
・喫煙
・肥満
・加齢
・遺伝的要素

《狭心症の種類》

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⚫︎労作性狭心症
一般的に狭心症は動脈硬化により冠動脈が狭くなることで起こりますが、坂道や階段を上ったりした時や駆け足をした時など、普段よりも強い運動をした時に起こる狭心症を『労作性狭心症』といいます。

休むとだいたい数十秒から数分以内で症状は収まります。発作が起こる状況や発作の持続時間などが一定している狭心症を『安定狭心症』といいます。

⚫︎不安定狭心症
動脈硬化がより進んだ狭心症で、発作が1日のうちに何度も起きたり、労作時のみならず安静時にも発作が起こる狭心症を『不安定狭心症』といいます。

心筋梗塞に移行する可能性が高い状態ですので早急な治療が必要になります。このような状態の場合には救急車を呼んで適切な医療機関に搬送してもらうことをお勧めします。

⚫︎冠攣縮(かんれんしゅく)性狭心症
動脈硬化で起こる狭心症とは異なり、冠動脈が一時的にけいれんして狭くなることで起きる狭心症を『冠攣縮性狭心症』といいます。

欧米人に比べて日本人に多いと言われており、夜間から早朝にかけての発作が多いのが特徴です。喫煙が一番のリスクになります。

《診断・検査》

⚫︎血液検査
狭心症のリスクとなる脂質異常症、糖尿病の有無などを調べます。

⚫︎心電図検査
症状がなければ変化が見られないこともあります。

⚫︎心臓超音波検査
心臓の機能や局所的な運動異常がないかどうか調べます。

⚫︎運動負荷心電図
運動によって心臓に負荷をかけた上で心電図検査を行い、安静時の心電図と比較します。

⚫︎心臓核医学検査
微量の放射性物質を注射して、運動前後での心臓への取り込みを比較します。狭心症の場合には、病変がある領域での取り込みが運動後に低下します。

⚫︎冠動脈CT検査
造影剤を注射して冠動脈にフォーカスしたCT撮影を行います。

⚫︎心臓カテーテル検査
カテーテルという細い管を血管から心臓近くまで通し、造影剤を冠動脈に直接的に注入して病変があるかどうか調べます。

《治療》

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⚫︎薬物治療
血液をサラサラにする抗血小板薬を初め、患者様個々のリスク(糖尿病、高血圧、脂質異常症の有無)に応じて複数の治療薬が必要になることが多いです。

⚫︎カテーテル治療
冠動脈の狭くなった部分をバルーン(風船)で広げたりステント(金属でできたメッシュ状の筒)を留置して広げる治療です。局所麻酔で行うことができる比較的低侵襲な治療で、入院期間は数日で済むことが多いです。

⚫︎冠動脈バイパス手術
自身の血管を材料(グラフト)として冠動脈の狭くなった部分の先につなげて血流を良くする手術です。カテーテル治療が困難な場合や手術の方がメリットが大きい場合に行われます。

ただしカテーテル治療に比べて体への負担は大きくなりますので、入院期間は数週間程度になることが多いです。


狭心症が疑われる場合には冠動脈CT検査やカテーテル検査などの専門的な検査が必要になりますので、患者様のご希望もお伺いした上で適切な医療機関を御紹介いたします。

なお、多少日を置いても大丈夫なケースもあれば、不安定狭心症のように急を要するケースもございますので、その点も含めまして適切に判断した上で対応させていただきます。
630院長石田一馬|お気軽にご相談ください
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