心室頻拍(しんしつひんぱく)
《心室頻拍とは?》
心室頻拍とは、何かしらの原因により心室が通常よりも早いペースで規則的な興奮をする不整脈で、心房からの規則正しい電気活動とは無関係に起こります。心拍数や持続時間などに応じて症状や危険性が異なってきます。
《種類》
⚫︎器質性心室頻拍以下のような心臓疾患により発症する心室頻拍です。
・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
・心筋症
・心臓弁膜症
・心サルコイドーシス
・先天性心疾患
⚫︎特発性心室頻拍心臓疾患がないにも関わらず発症する心室頻拍です。
《症状》
心拍数がそれほど多くない、あるいはごく短時間でおさまってしまう心室頻拍の場合は自覚症状が出ることはほとんどありませんが、心室頻拍の持続時間が長いと以下のような症状が起こります。
・動悸
・息切れ
・めまい
・ふらつき
・失神
脳をはじめとした全身の臓器に必要な血液を十分に送ることができなくなり、最悪の場合、意識消失や突然死を起こし得る非常に危険な不整脈です。
《診断・検査》
・心電図
・24時間ホルター心電図
・血液検査
・胸部レントゲン検査
・心臓超音波検査
・電気生理学的検査
《治療》
⚫︎薬物治療
⚫︎非薬物治療
・心臓マッサージ、電気的除細動(電気ショック)
・カテーテルアブレーション治療
(カテーテルと呼ばれる管を血管から心臓内に通して原因となっている電気回路を遮断す
る治療)
・ICD(植え込み型除細動器)植え込み