いしだ内科ハートクリニック|内科・循環器内科

いしだ内科ハートクリニック

房室ブロック

いしだ内科ハートクリニック01

《房室ブロックとは?》

心房と心室をつなぐ中継所である『房室結節』の機能が低下して、心房から心室へ電気信号が伝わらなくなるために脈が遅くなる病態を『房室ブロック』といいます。

《房室ブロックの分類》

重症度によってに以下に分けられます。

⚫︎I度房室ブロック
心房から心室への電気伝導が正常よりも遅くなった状態ですが、実際の心拍数は減少しませんので全身への血液供給に支障は起こらず、多くの場合は治療の必要はありません。

⚫︎II度房室ブロック
心房から心室への電気伝導が時々途絶える状態で、二つの型に分類されます。
・ウェンケバッハ型
心房から心室への伝導が一拍ごとに徐々に悪くなっていった後に伝導が一瞬途絶えてしまう状態です。通常は治療を必要とすることはありません。
・モービッツII型
心房から心室への伝導が突然途絶えてしまう状態で、ウェンケバッハ型に比べて危険性が高い状態です。

⚫︎III度房室ブロック
心房から心室への電気伝導が完全に途絶えている状態で、完全房室ブロックとも呼ばれます。極めて危険性が高い状態で、突然死することもあります。

《症状》

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重症度が上がるにつれて心拍数が減少する傾向にあり、洞不全症候群と同じような症状を呈します。
・疲労感、息切れ、足のむくみ(心不全症状)
・めまい、失神(脳の虚血症状)

《原因》

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・加齢による伝導系の繊維化
・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
・薬剤(β遮断薬、ジルチアゼム、ベラパミル、ジゴキシン、アミオダロン)
・心サルコイドーシス
・心アミロイドーシス

《診断・検査》

・心電図
・24時間ホルター心電図
・血液検査
・胸部レントゲン検査
・心臓超音波検査
・電気生理学的検査

《治療》

・原因疾患に対する治療
・ペースメーカ植え込み

洞不全症候群の治療と同様です。脈が遅くなるようなお薬を内服している場合や、原因疾患によって脈が遅くなっている場合、まずはそれらへの対処・治療を行った上でペースメーカの必要性の有無を検討します。
630院長石田一馬|お気軽にご相談ください
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